【外国人材相談事例】「伝えたことと全く違うことをしている」問題の処方箋

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外国人材相談事例】

「伝えたことと全く違うことをしている」

問題の処方箋

 
 
 
 

【今回の問題】会話の際に「想像していることが違う」ことによるすれ違いが起きている

コンテクストの違い

ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化というコミュニケーションをとるときに取る文化的なスタイルの違いが生じています。

話した言葉の背景、前後関係を共通した認識を持っていることを前提に話す文化(ハイコンテクスト文化)と話した言葉そのものを文字どおりにとらえる文化(ローコンテクスト文化)があります。

例えば「時間のあるときにやっといて」と言われたときに、言われた側はその時の相手のことを考えた上で、いつまでに出来上がっていれば良いかを推測し行動をとります。行間を読むとも言った行動パターンです。これがハイコンテクスト文化での会話になります。一方、ローコンテクスト文化だと文字通り「時間があるときにしかしない」ということになり、相手がどうあろうと、自分の時間が空かない限りその仕事がすむことはありません。なにしろ、そう指示されているからです。

「そこは察してよー」と言いたくなるのはハイコンテクスト側、ローコンテクスト側は、「それならいつまでにやってくれって言ってよ。なんでわざわざそんな回りくどい言い方するんだ?」と不思議で仕方ありません。

通常は、よくこのハイコンテクスト(日本語)とローコンテクスト(英語)の文化圏と比較され、日本語のハイコンテクストで会話をしても英語圏の人たちにはうまく伝わらないという事例が紹介されます。

上記のアジアのコンテクストMAPを参照いただくと、アジア圏の国はハイコンテクスト文化が多くなっています。その中で今回は、ハイコンテクスト同士の日本語とベトナム語の文化の間で起こっていることなので、ちゃんとお互い行間読めてるんじゃないの?と思ってしまうところです。しかし、この状態が一番すれ違いが起きやすいケースなのです。

なぜなら、言葉の背景や前後関係の認識が、日本とベトナムで違うので、伝えた側と伝えられた側がイメージしている行間が全然違ってしまっている可能性があるということです。

日本語が通じてない部分を想像で補おうとするので余計にすれ違う

さらに、無意識に日本語がわからないことがあったらなんとか想像して、相手の言ってることを汲み取ろうと全力で自分の常識の範囲内で想像力を飛躍させます。

すると、伝えようとしたことと、大きく違った行間を読んでしまい、違ったイメージのものをアウトプットしてしまうという結果になってしまうのです。

【処方箋】うざいと思われてもいいぐらい詳細まで話す。

我々が日常使っている日本語は、日本語を話す単一民族内で日本文化という特有の価値観の中で暮らし、統一された教育を受け、みんなと同じことをすることを良しとする文化で培われたコミュニケーション言語です。したがって、異文化の人たちと日本語で話すと、当然、前提として言葉以外の伝えようとしている行間部分が共通認識として伝わっていくはずがありません。

このことを解決するためには、どんな文化の人にでも伝わる話し方をしなければなりません。たとえ相手が、ベトナム出身であろうと、ネパール出身であろうと、アメリカ出身であろうとです。

それには、言葉通りに受け取られてもわかるように詳しく話すことが大事です。

そして、いつまでに調べるのかや、どのような形式でアウトプットするのかなどの情報も必要です。

このように、日本人同士だと、「そこまで言われなくてもわかってます」と逆にうざいと思われるかもしれませんが、ここまで詳細に伝えるようにすることがポイントです。

そこまで言わないとわからないの?と感じてしまうかもしれませんが、「わかる、わからない」の相手の理解力の問題ではなく、正しく伝わるか、伝わらないかのコミュニケーションの問題なので、この点を勘違いをしないようにしてほしいです。

【明日実践してみること】慣れるまでにテキストも用意して渡す機会を増やしてほしい

いつ、誰が、どのように、いつまでにを常に言語化して渡すようにするとコミュニケーションのロスが減ります。形式的な文書にする必要はなく、テキストチャットレベルでいいので、詳細を出して相手に伝えることが大事です。

この文章化は、日本語の理解力を補えます。文章を読み返し、わからない単語を翻訳ツールで訳して正しい意味を理解できます。

【解決のポイント】日本のコミュニケーションの取り方は、世界の中では特殊な文化であることをまず認識しよう

いつ、誰が、どのように、いつまでにを自分ではうざいと思うぐらい具体的に伝え、なぜこれを行うのかの前後関係も付け加えて話をすると、コミュニケーションのすれ違いを防ぐことができます。

業務指示を口頭だけでなく、同時にテキスト化することによって、自分が伝えようとしていることの情報量のロスを防ぐことにもなるし、相手も振り返って読むことで日本語の理解力を補えます。

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